2016年2月26日金曜日

ベトナムを楽しく安全に旅するために

ベトナムは日本人の旅行先として人気があり、とても魅力的な国の一つです。この国に旅をしてベトナムをすっかり気に入る人がいる一方、ボッタクリなどのひどい体験をして「二度と来るか!」とぶちぎれる人が大勢いるという、両極端の国でもあります。

そこでこの記事では、ベトナムを楽しく安全に旅する方法を紹介します。

ベトナムは東南アジアで最悪のボッタクリ大国と良く言われており、とくに西洋人のバックパッカーから最悪の評価を受けています。

私など、ラオス北部の田舎にいたときに、「ベトナム旅行する予定だったけど、あまりにむかついたからラオスに急遽変更したよ」という西洋人旅行者に会ったことがあります。

本当か嘘かしりませんが、英語圏の旅行サイトなどでよく「外国人観光客のベトナムへのリピート率はたった5%で、タイの50%のリピート率に大きく劣る」という説が流布されています。


その理由の一つとして、ベトナム政府や観光業界が観光客を保護するために何一つとして有効な手を打っていないという現状があります。それどころかベトナム政府は西洋人から高額の観光ビザ代を徴収して旅行客を減らしている始末です。

ベトナムでは、極めて悪質で凶暴なボッタクリタクシーが横行しているだけでなく、街を歩いていればそこら中から詐欺師や物売りのような連中がたかってきます。ベトナムのタクシーの危険度や、詐欺師や物売りのしつこさは、東南アジアでもダントツでしょう。

それなのにベトナムには観光大国によくあるようなツーリストポリスもいないのです。政府には観光客を保護しようという意欲は全くないのです。そのため、問題は広がるばかりです。


もう一つの理由として挙げられるのが、ベトナムでは見知らぬ一見客と、そうでない客の扱いが著しく違うという習慣です。

ベトナムでは、一見の客が知らない店で取引をすると、いちいちぼったくってきて、そのうえで冷笑的態度を取られると言われ、これがバックパッカーの不満の種になっています。

なぜならバックパッカーは予約して評判の良いホテルやレストランに行くなどということをしないので、常に見知らぬ一見客として扱われるわけです。

さらにバックパッカーというのは、非常にボロい格好をして、不潔だったりもするので、余計に足元を見られて、軽い扱いをされることになります。

東南アジアではどれだけボロい格好をしても良いのだと思い込んでいる西洋人や日本人がいますが、現地の人を見れば、みな格好に気を遣って清潔にしていることがわかります。ボロボロの短パンにタンクトップみたいな格好ははっきりいって無礼なのです。


さて、ではベトナムは旅先として相応しくないのでしょうか?

そんなことはありません。ベトナムは文化や料理など、沢山の魅力が詰まった国です。うまく旅することができれば素敵な旅になることでしょう。

ベトナムは、一旦きちんとした客と認められると、ものすごいホスピタリティを発揮してくれる国でもあるのです。

ホテルなどは、きちんと事前にAgoda等の予約サイトを通じてレビューの評価の高いホテルを予約すると、一泊1500円の安ホテルでも超高級ホテルを遙かに超えるようなサービスをしてくれたくらいです。

ベトナムのホテルは、予約サイトのレビューの点数をとても真剣に捉えており、初めての客であっても最上級の常連客のようにもてなしてくれるので、どこのホテルでもサービスは抜群でした。(そのためレビューが重視されてる予約サイト経由で予約することが必須です。とくにベトナムはAgodaが良いのではないでしょうか。)

また友人の紹介でホーチミン市のサルサコミュニティを訪れたときも現地のサルサバー La Salsaのオーナーはものすごい歓待をしてくれました。会ったこともない外国人のために、あのように歓迎してくれる人達がいるとは、ベトナムとは素晴らしい国だなと思ったものです。

このようにベトナムでは、一見客ではなく紹介を受けて動くということが鍵になります。バックパッカーのような気軽な貧乏旅行には全く向いていない国なのです。


そして安全面は細心の注意が必要です。ベトナムはまだまだ発展途上の国であり、その中でも旅行者の安全では評判が悪い国です。

ものすごく治安が悪いというのではなく、旅行者をターゲットにした犯罪や詐欺のようなものが多いということです。

もし現地でタクシーを探すはめになれば、まず間違いなく不愉快な思いをすることは確実です。絶対に路上で流しているタクシーを拾ってはいけません。

なるべく事前に信頼出来る旅行代理店を通じて、運転手付きの車やガイドなどを雇っておくことが良いかと思います。そうではなくても、信頼出来るホテルで信頼出来るタクシーを呼んでもらうことは絶対に必要です。

私は最近、途上国を旅するときは、なるべく運転手付きの車をチャーターして、それで移動するようにしています。そもそも交通機関の選択肢がなかったりして、それしか選択肢がないことも多いのですよ。

途上国で公共交通を使ったり安全なタクシーを探すことは、旅の楽しみというよりは苦痛でしかありませんので。よほど貧乏旅行をするのでなければ、そこをケチるべきではないと思います。

ちなみにハノイ、フエ、ホイアン、ホーチミン市と旅した中で、ハノイが最も危険と思いました。フエやホイアンでは危険をあまり感じませんでしたので、安全な場所に旅をしたい方には良いかと思います。ホイアンは観光客だらけですが、とても美しく、良いレストランもありお勧めです。


ベトナムは魅力のある旅行先ですから、ベトナム政府が考えを改めて、安全で快適な旅行先としてくれることを強く望みます。